【海外生活】途上国出身のリッチなオーナーと1ヶ月共同生活してみた
現在、仕事でアジア駐在中(ちなみにバンコク・マニラ・ジャカルタ・ホーチミンのような日本人に優しいところではありません)の私ですが、家は結構良いところに住まわせて頂いています、会社の補助で。
いわゆる首都の高層マンションの31階、3ベッドルームに単身赴任。そもそも安全上、ここに住むしかないということなのですが。
1年の駐在の間にすでに2回引越しをして、ようやく今の部屋に収まりました。
「ようやく落ち着いた暮らしができる」と思ったのもつかの間。オーナー(スリランカ人)から連絡があり、「申し訳ないけど、少し間借りさせて」と。
(…。正直嫌なんですけど。そもそも、ずっと一人暮らしして来て1人で住むことになれているところへ、日本人が来るのも嫌なのに、80歳のおじいちゃん。南アジア系。絶対に嫌なんですけど。…。)
「いいですよ!」とすぐに返事。
(だって、せっかく気に入った物件なのに、不機嫌になられて、また引越しするほうがもっとイヤだ。)
というわけで1ヶ月に渡る、リッチな途上国出身のおじいちゃんとの共同生活が開始されました。はじまり〜はじまり。
キレイ好きでマメ。これに尽きる。
おじいちゃん、今回の滞在は「わし、今はニュージーランドに住んでいるから、いらない土地を売りにきた」とのこと。
「どれくらい売るの」と聞いたところ、「とりあえず4件くらい売る」と。もともと投資家で、私が住んでいる高層マンションの一室も日本円で約3000万円くらいで購入したとのこと(ちなみに今は5500万くらいの値段が付いているらしいが、絶対にそんな価値はないと思う…)。
そんなおじいちゃんは、相当なキレイ好き。いや、私も結構キレイ好きなんですよ。1週間に一度はきちんと掃除機とクイックルワイパー(日本から持参)しているし。でもこのおじいちゃん、筋金入りのキレイ好きなんです。初日に仕事から帰ってきたら、家の状況は以下のとおり。
- シンクはピカピカ。食器は全てキレイに収納
- 床もピカピカ。モップがけもバッチリ。
- バルコニーも裸足で歩けるくらいキレイに。
- 私が倉庫として使っている部屋まで整理整頓。
「やりすぎでしょ…」と思っていましたが、彼にとっては普通のことのよう。
私も「日本人が汚い」と言われるわけにはいかず、彼のペースに合わせて生活することに。よって、私も以下が習慣付きました。
- 食器は使ったらすぐに片付け。シンクに30分以上放置しない。
- 共同のスペースは汚さない。そうなると自分の部屋にものを置くので必然的に整理整頓。
- ご飯はたくさん作り置きしない。食べる分をその日に。
そうなると、結構生活変わります。
- とにかくすぐに食器を片付けるのでキッチンが常にキレイ。
- 共同スペースがキレイなので、いつでも誰でも呼べる、
- 自分の部屋が整理整頓されているので、物を探す手間が省ける。
- ご飯は常にフレッシュなものを食べる。キッチンも常にキレイだから毎日作るのも苦にならない。
この3つが変わるとかなり生活がストレスフリーに。もしや、これが彼が金持ちたる秘訣か。
そしてとてもマメで正直です。
大量の金を持っていながらも、身なりは質素であり、別に何か食事をご馳走してくれるわけでもなく。ただケチではなくて必要なものは買ってきてくれる。
正直。私のワイングラスを割ってしまった時は、かなり丁寧に謝られました。そしてすぐに代わりのものを買ってきてくれたのです。
何故だか、イヤだった共同生活も学び多き、ものになりました。そして最終日。感動の別れ(明日からリビングを気にせず、裸で歩ける、という開放感!)
最後の握手。「いろいろありがとう」と私はお礼をいいました。
すると彼は、「アフリカにある土地売らなくちゃいけないから、バイバイ。また来年来るからまたその時に」と言い残して去っていきました。
また来年来るんかい!