気休めなもの。役立ちのもの。

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サルとイヌの共同ブログ

【途上国生活】海外駐在、苦労はあるが、役に立つ。

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海外駐在。しかも途上国(私はアジアの某国)。日々、トラブルに見舞われます。

 

例えば…

  • 突然停電する。せっかく日本から持ってきたミキサーとか貴重な電化製品壊れる。
  • 当て逃げされる。右側のサイドミラー大破。
  • 突然、借りていた家を追い出される。2日で引っ越し。
  • 一流ホテルのレストランでも普通に白いシャツをソースを(悪気なく)こぼされる。
  • 毎日、タクシーやトゥクトゥクと値段交渉。たまにぼられる。
  • 会議は時間通りに始まらない。
  • 仕事で日本ではありえないことが起きる。契約間近だったのが、突然振り出しに戻ったりする無理ゲーが起きる。
  • よく下痢になる。
  • 交通渋滞が半端ない。3キロ先に行くのに30分位かかる。
  • どんなに高いお金払っても、美味しい寿司は食べれない。
  • そもそも死ぬ確率が日本にいる時の数倍上がる。蚊によるデング・マラリアと犬による狂犬病が本当に怖い。

 

でも、私は声を大にして言いたい。

 

「それでも日本で働いている時より確実に幸福度が高い!」と。

 

もし明日、「本社が東京を撤退するから、お前の職場、ずっとその国ね」と言われても家族を呼び寄せれるなら、全然オッケー。無問題。はい、喜んで!

 

というわけで、本日は、なぜそんなに途上国(アジア)の海外駐在がいいか、という話。

 

とにかく自分の時間ができる&満員電車からの解放

 

これ、本当に大きいです。まず、私の場合、現在の通勤時間は、家のドアから職場の席まで10分。日本にいた時は東京勤務で、家から会社まで1時間30分以上かかりました。

真夏の満員電車とか、本当に死にたくなりましたよ…。混みすぎて1時間以上汗だくのハゲ頭と対峙していた時は、もう本当に仕事辞めようかと思いました。でも辞めずに駐在まで残っていてよかった。

 

今の生活では、残業しなければ18時には家のソファーに座っていられます。そうなると、これまでKindleに溜めていた本もゆっくり読めますし、ブログも書けるし、頑張れば映画を1日2本くらいのペースで見れます。自己研鑽の時間も十分。

 

いやぁ、本当に東京で疲弊していたんだな、とつくづく思います。

 

ちなみにつまらない飲み会も減りました。そもそも日本人が少ないので誘われにくい。ローカルの方も欧米人の仕事関係者も、家族を大切にするのでダラダラ飲んだりしない。ハッピアワーに飲みに行って、20時頃には「じゃあ、そろそろ家族待ってるし」と言って帰っていきます。

 

また仕事上の飲み会は、誰かの送別会、もしくは仲の良い仕事仲間との会、しか行きません。前に上司に「『もし時間あれば、仕事終わりにご飯行きませんか。奢りますので。』と言ってくる人には警戒しろ。面談時間という短い時間に全力を出せない人は、飲み会になっても結局ダラダラして終わる」と言われたのを肝に命じて今まで過ごしてきています。もちろん中には面白い人いるんだと思いますが、確率的にそういう方に遭遇するのはかなり低い(経験値的には10回に1回くらい)ですし、その低い確率にかけるのであれば、仕事するか家で好きなことしていたほうが有意義です。

 

たとえ「どうしても」と誘われても、「実は今日下痢が止まらなくて」といえば、一発ノックアウト。殺し文句です。めちゃ使えます。海外出張に来るような人達であれば、大抵は一度は途上国での下痢の苦しみを知っていますので。もし「下痢」と聞いても誘ってくるような人は、経験が浅すぎるか、ただの常識知らずなので、ほっときましょう。

 

強制的ミニマリスト

 

圧倒的に物欲が制御されます。そして自動的にお金が貯まります。そもそも市場に流通しているものが少ない。私の駐在している国は、日本食材店が一つしかありません。そして、めちゃくちゃ高い。だから、私は駐在を開始した直後に1回行った以来、行ってません。そもそも、日本から持ってきた最低限のものだけで十分生きていけます。

 

Amazonも使えないんで、欲しいものは、メモっておいて日本帰国時に買うしかありません。そうなると、帰国する頃には「なんでこんなん欲しかったんだっけ?」となります。消費の衝動は怖いですね。

 

だから、「食事・交通費・旅行・Kindle本」以外にお金を使わなくなります。そうなると勝手にお金が貯まります。しかも、海外駐在は多かれ少なかれ手当があるのでガツンと貯まります。日本で5年間かけた貯金と同じ額が海外駐在半年で貯まりました。どれだけ日本にいた時に散財していたか、という話でもあるのですが…。

 

近隣国への旅行が楽

 

私の場合はアジア駐在なので、アジア諸国への旅行がとても身近になりました。シンガポールバンコク・クアラルンプールには、どこの国からもアクセスできますし、それらハブ空港から他の国にもすぐに移動できます。しかも、LCCの参入で早めに予約すれば激安です。

 

しかも私の国の場合、エンタメが少ないので、体調を崩さない限り、有給を使うことはありません。そうなると例えば3連休に2日有給をプラスして5連休にすれば、大体アジアのどこの国でも行けちゃいます。違う国に行く、というのは実際にいろんなものを感じられるので、とてもいい刺激になります。

  

鍛えられるし、ネタになる

 

これは、一番最初に挙げたデメリットの裏返し。プライベートも仕事も幾多の困難がありますが、ガチで鍛えられます。本当に日本では起きないような自体がしょっちゅう起きるので、大体のことは笑って受け流せるようになります。むしろ、動かないものをどう動かすか、そこに自分の付加価値と存在価値があるので。

 

そして、途上国では「国が成長していくこと」が感じられます。いたるところで建設ラッシュ。政策や法律もトライ&エラーでいろいろと動きがあります。また、国内外からの投資で活気があります。人々も便利になっていく生活に前向きです。

 

そういった場に立ち会えるかどうか、これは今後の社会で貴重な経験になってくると実感しています。なんでも調べられる時代だからこそ、「経験」の相対価値が上がる、と私は信じています。

 

例えば、「文字を読んでわかる」というのがバイトの情報、「聞いてわかる」というのはメガの情報、「映像で見て聞いてわかる」というのがギガの情報とすると、実際にそこに身をおいて、「経験してわかること」はテラの情報です。そこにいないとわからない情報や感覚というのは必ずありますから。

 

また、私の住む国は在留邦人が1000人以下です。日本人の人口が約1億2686万人ですから、ざっと10万人に一人の希少性が生まれます。少なくとも確実に飲み会のネタになりますし、情報源としてもかなり重宝されます。もちろん、住んでいるだけではダメで、その経験を使って何をするか、というのが重要ですが、大きなアドバンテージになりえます。

 

まとめ

 

途上国に住む・仕事をする、というのは結構ハードなことですが、その分メリットもたくさんあります。日本人が重宝されるビジネスチャンスもまだまだ残っています。もし海外駐在のチャンスがあるのであれば、ぜひ手を上げてみてください。確実に楽しいですし、違う世界・経験が待っています!